金属加工の基本を学ぼう
金属加工の知識
私たちの身の回りには、木材や繊維でできたもののほか、金属で作られたものがたくさんあります。これら金属でできたものは、さまざまな形状をしています。どのようにして、こういう形に作ることができたか考えてみてごらんなさい。
金属の素材加工
金属加工には、まず素材が必要です。鉄や銅、アルミニウム、あるいは合金といった金属原料は、加工しやすく、均質な素材にしておかねばなりません。その方法には、金属粉を固めるもの、溶かした金属を型に流し込んで作るもの(鋳造)、あるいはロールの間で薄く延ばすもの(圧延)などが含まれます。
これらの素材は加工されて、コイル、プレート、パイプ、ワイヤーといった金属材料になります。
金属加工
金属製品を作るには、金属素材を切る、曲げる、絞る、孔をあける、磨くなどの加工をしなければなりません。
金属加工の工程は次のように分けることができます。
(1) せん断加工
(2) 切断加工
(3) 切削・研削加工
(4) 曲げ加工
(5) 深絞り加工
(6) バルジ(bulge)加工
これらの加工には、さらに細かい専門的な方法が用いられます。たとえば、切るという単純に思える作業でも、加工形態や装置によりさまざまな方法があり、それぞれに特徴があります。
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機械的切断法
刃物切断
バイト・カッター切断
丸のこ切断
糸のこ切断
砥石切断
プレスせん断法
ファインブランキング
シェービング法
対向ダイスせん断
機械せん断
ギロチンシャー
スリッター
その他
ウォータージェット法
電解切断法
溶断法
ガス切断法
プラズマ切断法
アーク切断法
ワイヤカット切断法 |
また、金属加工では、削り取ったり(切削加工)、表面を磨いたりすること(研削)も必要になります。これらを合わせて、機械加工と呼びます。
切削加工には、次のような種類があります。
研削加工には、次のような種類があります。
産業集積
このようにいろいろな金属加工技術があり、それぞれに高価な装置を必要としますから、1社ですべての装置を導入して加工の仕事をすることは、多額の投資を必要とし、多くの専門技能を持った従業員を雇用しなければならず、採算からも不利です。
そこで、それぞれの方法に特化した多数の企業が集まって仕事をするようになります。加工を委託する企業にとっては、そうした加工業者が一箇所に集まってくれているほうが便利なのです。
このようにして、東京の大田区には金属加工の会社が集まったのです。
技術の切磋琢磨
金属加工にかぎらず、同業の企業がある地域に集積していることは、もう一つ別の利点があります。それは、お互いの競争心を生み、技術の向上をもたらします。日本には、刃物の産地、金属食器の産地、テキスタイルの産地、陶器の産地など、同じ業種が数多く集まって地域産業を形成しているところがたくさんあります。
優秀な技術を持っているところに、よりたくさんの注文が来ますから、どこの企業も負けまいと努力します。その競争が良い結果をもたらすのです。
競争だけでなく、お互いで助け合うということも起きてきます。仕事が一度に大量に来て生産が間に合わない場合には、生産能力に余力のある工場が一部の生産を引き受けたり、それぞれが得意を生かして共同で生産をしたりします。
引用文献:
田中 和明『図解入門-よくわかる最新金属加工の基本と仕組み』[2008]秀和システム
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/2086.html